マッサージと按摩の違いとは？

按摩とマッサージは、両方とも体に対する施術ですが、技術やアプローチにおいて異なる点があります。それでは、具体的にそれぞれの特徴や違いを見ていきましょう。

按摩とは

按摩（あんま）は、古代中国から伝わる伝統的な施術法であり、人々の健康とバランスを促進することを目的としています。按摩師（あんます）は、手や指、ひじ、足首などを使って、体の経絡や筋肉に力を加えながら施術を行います。この力加減やリズムには古代中国の陰陽思想が反映されており、体のエネルギーフローを整えることを重視しています。

按摩の特徴は、体の中に流れる経絡(エネルギーの流れ)を刺激することで、体調や気分を整える点にあります。
また、エネルギーの流れの障害を解消することで、身体の内側からバランスを取り戻す効果も期待されます。

マッサージとは

一方、マッサージはより広範な施術法であり、身体の筋肉、軟部組織、皮膚などに対して様々な手法を用いて行われます。
マッサージは特定の技法に限定されず、ストレッチング、揉みほぐし、振動、加圧などさまざまな手法が組み合わされることもあります。

マッサージの特徴は、筋肉や組織に直接働きかけることで、血行を促進し、筋肉の緊張をほぐすという点にあります。この刺激によって筋肉の柔軟性が高まり、痛みや緊張が緩和される効果も期待されます。

按摩とマッサージの違い

按摩とマッサージは共通点もありますが、以下のような違いがあります。

刺激の仕方

按摩は、体の経絡やエネルギーメリディアンに対し、特定の力加減やリズムで刺激を加えます。一方、マッサージはより広範な範囲に対して、多様な手法や圧力を使って刺激を与えます。

効果の重点

按摩の効果の重点は、エネルギーフローの調整や内なるバランスの回復にあります。
一方、マッサージは筋肉の緊張や痛みの緩和、血行促進など、身体的な効果を
重視しています。

技術の背景

按摩は古代中国の陰陽思想や経絡理論に基づいているため、東洋医学の要素が強く反映されています。
一方、マッサージは西洋の医学や解剖学の知識を取り入れ、組織や筋肉の構造に
基づいた技術が用いられます。

按摩とマッサージの選び方

皆さんが適切な施術を受けるためには、目的や状況に応じて按摩かマッサージを選ぶことが重要です。

もしエネルギーの流れや内なるバランスの調整を目的としている場合は、「按摩」を選ぶことをおすすめします。心身のリラックスやストレス解消、内側からの健康促進に効果的です。

一方、身体的な痛みや緊張を緩和したい場合は、「マッサージ」を選ぶことが適しています。筋肉の柔軟性を高め、血行を促進することで、身体の不調や痛みを改善することが期待できます。

どちらの施術を選ぶにしても、信頼できるプロの施術者を選ぶことが重要です。確かな技術と経験を持つ按摩師やマッサージセラピストによる施術を受けることで、より絶大な効果を実感することができるでしょう。